ヘルニアが心配なダックスの避難|抱っこの正解と普段からの練習方法

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「地震のとき、とっさに雑な抱き方をして腰を痛めさせてしまわないか…」。
ダックスフンドの飼い主さんなら、一度は考えたことがある不安ではないでしょうか。
ノアはヘルニアになったことはないけれど、なりやすい犬種と言われるだけで心配で…。
この記事では、一般に腰にやさしいとされる「水平抱っこ」の手順と、避けたいNGな抱き方、普段からの練習方法をまとめます。
ダックスの避難は「腰を曲げない水平抱っこ」が基本
本題の前に、大切なお願いがあります。
すでにヘルニアと診断されている子や、足を引きずる・抱くと痛がるなどの症状がある子は、この記事の方法をそのまま試さないでください。
必ずかかりつけの獣医師に「避難時の運び方」を相談してください。
この記事は、発症していない子の飼い主さんが「予防」として知っておきたい一般的な内容です。
先に結論です。
ダックスのような胴長の犬種は、背骨に負担をかけないよう体を地面と平行に保つ「水平抱っこ」が良いとされています。
- 片方の腕を前足の間(胸の下)に通して支える
- もう片方の手で腰からおしりを下からすくうように支える
- 体を自分の胸に引き寄せ、地面と平行のまま持ち上げる

ポイントは、「点でつかまず、面で支える」イメージです。
飼い主さんの体にピタッとくっつくと、ボクたちも安心するんだ〜!
自分の体に密着させると犬の体が安定し、落ち着いてくれる子が多いと言われています。
ダックス全体の地震・避難対策は、ミニチュアダックスの防災でやるべきことをまとめた記事で紹介しています。
ヘルニアにつながりかねないNGな抱き方3つ
慌てているときほど、次のような抱き方をしてしまいがちです。
- 脇の下だけを持って縦にぶら下げる
- 腰をひねった姿勢のまま持ち上げる
- 声をかけずに急に抱き上げる
避難訓練のつもりで、普段から「やらないクセ」をつけておきましょう。
1つずつ理由を見ていきます。
NG1|脇の下だけを持って縦にぶら下げる
人間の赤ちゃんのように、脇の下に手を入れて縦に持ち上げる形です。
後ろ半身がぶら下がり、背骨が縦に伸びた状態で体重がかかるため、腰への負担が大きいとされています。
急いでいるときに一番やりやすい形なので、特に注意してください。
NG2|腰をひねった姿勢のまま持ち上げる
ソファの隙間や家具の下に隠れた犬を、体が曲がったまま引っ張り出すようなケースです。
怖がって隠れた子ほど起こりやすい状況です。
できるだけ体をまっすぐにしてから、両手で支えて抱き上げるのが良いと言われています。
NG3|声をかけずに急に抱き上げる
驚いた犬が腕の中で暴れると、ひねりや落下につながりかねません。
緊急時に、声をかける余裕なんてあるかな…?
「ノア、行くよ」のひと声だけで十分です。
この一瞬が、結果的に安全で早い避難につながると考えています。
避難で役立つ道具|ブランケットと「横長で底が安定した」キャリー
ブランケットで包んでから抱く
パニックで暴れる子も、ブランケットやバスタオルで体ごとふんわり包むと落ち着きやすいと言われています。
①水平を保ちやすい:体全体を「面」で支えられる
②防寒になる:冬の避難で体温を守る
③においで安心:普段ベッドに敷いた物なら、より落ち着きやすい
ただし、顔(鼻・口)は覆わない、きつく包みすぎないことにだけ注意してください。
特別な物を買わなくても、家にあるバスタオルで今日から代用できます。
わが家も犬用防災リュックの中身を紹介した記事のとおり、リュックに1枚入れています。
スリング・キャリーは「横長で底がしっかりした物」を
両手が空くスリングやキャリーは、避難の強い味方です。
ただし縦型だと、中で腰が曲がってしまいます。
ダックスには横長で、底板が入っていて底面が安定しているタイプが向いているとされています。
抱っこだけで長い距離を歩くのは、飼い主さんの腕が限界になっちゃうよ〜。
抱っこは「安全な場所まで」「キャリーに入れるまで」のつなぎと考えましょう。
移動はキャリーやスリングと組み合わせるのが現実的です。
普段からの練習方法|「抱っこ=嫌なこと」にしない
正しい抱き方を知っていても、本番でいきなりできるとは限りません。
犬が抱っこを嫌いになると、緊急時に逃げ回って余計に時間がかかります。
だからこそ、練習は「短く・楽しく」が基本です。
- 短時間から:水平抱っこで数秒キープ→そっと降ろす
- おやつとセット:「抱っこ=いいことが起きる」と覚えてもらう
- 嫌がったらすぐやめる:無理に続けると逆効果
- 慣れたらキャリーへ:抱っこ→キャリー→おやつ、まで流れでできると避難がぐっと楽に
わが家は「抱くときは必ずこの形」と決めているので、毎日の抱っこがそのまま練習になっています。
ビビリな性格の子ほど、ゆっくり進めてあげてください。
時間をかけて「抱っこは平気なこと」にしておくほうが、結果的に本番で早く動けるはずです。
もう1つ、抱き方を家族全員でそろえておくのも大切です。
「前足の間と腰を支えて、水平に」を家族の合言葉にしておきましょう。
わが家の場合|「抱くときは必ず水平」を徹底しています
ノアはヘルニアを発症したことはありません。
それでも、ダックスと暮らす以上「いつか」のリスクはゼロではないと考えています。
実は、「水平抱っこ」という言葉を知ったのは最近です。でも抱き方そのものは、ノアを迎えてから毎日この形でした。
ダックスはヘルニアになりやすいと知ってから、「抱くときは必ず水平」を家の当たり前にしてきました。

ぼくはいつも、大人しく身を任せてるよ〜
毎日続けてきたおかげで、ノアは抱くと大人しく身を任せてくれます。
もう1つ、わが家には理由があります。夫が腰痛持ちなのです。
腰のつらさを知っているからこそ、「ノアには同じ思いをさせたくない」が、わが家の合言葉になっています。
よくある質問|ダックスのヘルニアと避難の抱っこ
Q. スタンダードダックスなど、大きくて重い子も水平抱っこできますか?
A. 「水平に保つ」考え方は同じですが、両腕で抱える・2人で運ぶなど無理のない方法で。
体重のある子を片腕で支えるのは、難しい場合があります。
両腕で胸とおしりを抱え込む、ブランケットごと2人で運ぶなどを家族で試しておくと安心です。
体格や年齢で適した運び方は変わるため、心配な場合はかかりつけの獣医師に相談してみてください。
Q. 多頭飼いの場合、避難のときはどう運べばいいですか?
A. 1頭ずつキャリーに入れる・家族で担当を分けるなど、段取りを先に決めておくのが現実的です。
複数の子を同時に水平抱っこで運ぶのは、現実的に難しいと言われています。
頭数分のキャリーを用意し、「誰がどの子を運ぶか」を家族で共有しておきましょう。
いざという時に迷いにくくなります。
Q. 避難所では、ずっと抱っこしたまま過ごすのですか?
A. 抱っこは「移動のあいだ」だけ。避難所ではケージやクレートで過ごすケースが多いようです。
環境省の「人とペットの災害対策ガイドライン」では、避難所での飼育場所やルールは自治体や避難所ごとに定めるとされています。
底が安定したキャリーに普段から慣らしておくと安心です。
お住まいの自治体のルールも、事前に確認しておきましょう。
まとめ|「正しい抱っこ」は今日から練習できる備え
最後に、この記事のポイントを整理します。
- 基本は前足の間と腰を下から支える「腰を曲げない水平抱っこ」が良いとされる
- 脇の下だけで縦にぶら下げる・腰をひねる・急に抱き上げる、はNGとされる抱き方
- ブランケットで包む+横長で底が安定したスリング・キャリーがあると心強い
- 練習は「短時間+おやつ」で。抱っこを嫌いにさせないことが最優先
- 診断済み・症状がある子は、必ずかかりつけの獣医師に運び方を相談する
抱っこの練習は、お金のかからない備えだよ。今日のスキンシップから数秒、始めてみてね!
正しい抱き方を体で覚えておけば、いざという時も慌てずにうちの子を守ってあげられるはずです。
あわせて、人間側の持ち出し袋がまだの方は、あかまる防災44点セットを犬の飼い主目線で調査した記事もどうぞ。
参考文献
この記事は、以下の公的資料と獣医師監修の情報を参考に作成しました。









